週末の匂いと、孫の笑い声と — アナログからデジタルへ流れる時間のなかで

家族

週末の匂いと、孫の笑い声と — アナログからデジタルへ流れる時間のなかで

 

ばあちゃんの家に続いていた道

小学校のある時期から、私はばあちゃんの家を離れて暮らすようになりました。けれど不思議なもので、生活の中心はいつもどこかでばあちゃんの家につながっていた気がします。平日はそれぞれの家で過ごし、週末になると自然と足が向く。何をするというわけでもないのに、そこへ行けば誰かがいて、あたたかい湯気のような空気に包まれていました。

昔は大家族が当たり前で、親戚もよく集まっていました。土間の匂い、ちゃぶ台の木の手触り、台所から聞こえてくる味噌汁の煮える音。あれは生活の音というより、“帰ってきた音”だったように思います。

テレビは白黒からカラーへ移り変わる頃で、もちろんリモコンなんてありません。ガチャガチャと丸いつまみを回してチャンネルを替えるあの感触は、今でも指先に残っています。あの頃はテレビをひとりで見るというより、「みんなで囲んで楽しむもの」でした。

週末になると「8時だよ全員集合」を見て、誰かが笑うとつられてみんなが笑う。番組そのものより、みんなの笑い声のほうが記憶に残っています。

外で遊ぶか、家の中でトランプをするか。それしか遊びがなかったはずなのに、不思議と“退屈”という言葉を知らなかった。何かがあるから楽しいのではなく、誰かと一緒にいるから楽しかったのだと思います。あの時代は本当に、何もかもがアナログで、それが自然でした。

今度は孫が週末にやってくる

そんなアナログな時代を通り抜けて、気づけば自分が「迎える側」になりました。最近は、ときどき孫が週末だけ我が家に来てくれます。

金曜日、仕事を早く切り上げることができると、その足で小学校まで迎えに行くこともあります。校門から出てくる孫の姿を見ると、胸の奥がふっと明るくなる。大げさじゃなく、週末の始まりを知らせる“幸せの合図”みたいなものです。

毎週毎週というわけにはいかないけれど、ママの都合を見ながら行けるときは迎えに行く。それが自分の小さな楽しみでもあります。

家に着くと孫は、すぐにアイパッドを開いてお気に入りのゲームや動画に夢中になります。その姿を見るたびに、ふと昔の自分の週末が重なります。「昔はこんなのなかったんだよなぁ」そんな言葉が自然とこぼれます。

昔の遊びを教えてみたい気もしますが、同時に「今さらかな」とも思う。けれど、孫が楽しそうに画面を眺めている横顔を見ると、「時代が変わっても、子どもが夢中になるものは変わらないんだな」と思えてきます。

気づけば、自分が子どもの頃に感じていた“週末の楽しさ”が、今は孫を迎える側の楽しさへと変わりました。あの頃は、自分が家族の中心にいるような気分で、大人たちの笑い声に紛れながら、何も考えずに過ごしていました。でも今は、孫が来てくれるだけで家の空気がふわっと明るくなり、「来てくれてありがとう」と思うようになりました。

孫が夢中になってタブレットの画面を見ている姿を眺めていると、時代が違うのに、どこか懐かしく感じる瞬間があります。きっと“夢中になる姿”というのは年代に関係なく、どの子どもも同じなんでしょうね。自分も昔、テレビや外遊びに夢中で、大人の会話なんて耳に入っていなかった。それが今になって「ああ、大人たちはこんな気持ちで見守ってくれていたんだ」と気づくのです。

そしてふと思うのです。多少の寂しさや忙しさがあっても、こうやって誰かが自分の家を訪ねてくれるのは幸せなことだと。週末の短い時間でも、孫と同じ空間にいられることが、日々の支えになっていたりします。

昔の週末は賑やかで、今は静か。だけど、その静けさの中にあたたかい気配が残っている。そんな日々を重ねながら、「今日も悪くないな」と思えるのが、年を重ねたからこそ味わえる小さなご褒美なのかもしれません。

デジタルの進化に追いつけないけれど

十年ひと昔と言いますが、電子機器の進化は“ひと昔”どころではありません。アイパッドもゲーム機もパソコンも、昔のテレビが追いつけないほど進化していて、正直ついていけない部分もあります。

でも、だからこそ思うのです。

時代がどれだけ変わっても、人が「楽しい」と感じる心はそんなに変わらない。昭和のアナログな楽しさも、令和のデジタルな遊びも、根っこは同じ。誰かと笑い合うこと。夢中になるものがあるということ。その時間が、大人になっても心に残り続けること。

孫がゲームに夢中になっている横で、私もつい一緒に参加したり、操作を教わったりする日も増えました。あの頃、ばあちゃんの家で大人たちがテレビを囲んでいたように、今は孫と画面を囲んでいるだけのこと。時代は変わっても、家族の週末には“集まって笑う時間”がちゃんと残っているんだと思います。

そして、これからの週末へ

ほんの些細なことでも、誰かと一緒に過ごせる毎日がある。それだけで、実は十分すぎるほど幸せなのかもしれません。

昔のように大家族で集まることは少なくなりましたが、血のつながりも、時代の流れも、静かに受け止めながら、ひとつの週末を大事にできればいい。孫の笑い声を聞きながら、そんなことをしみじみ思います。

多少の不安や心配ごとがあっても、「今週も元気な顔が見られたな」と思えれば、それで十分。これからも、アナログな記憶とデジタルな日常が、同じテーブルに並ぶような週末を、静かに楽しんでいきたいものです。

昭和の頃には考えられなかったほど、いまの遊び道具はどんどん進化しています。でも、その変化をただ遠くから眺めるだけではもったいないですね。孫が夢中になっている世界を、ほんの少しのぞいてみるだけでも、新しい楽しさに出会えるものです。

私自身、最初は「よくわからないな」と思っていたゲームでも、一緒に触ってみると案外おもしろくて、気づけば孫との会話も増えていました。いつの時代も、世代をつなぐのは“同じものを一緒に楽しむ時間”なのかもしれません。

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